静岡みかんインフォメーション

冷風貯蔵庫でじっくり熟成【JAなんすん】

2016/01/08
産地情報

静岡県東部地区沼津市・裾野市・清水町・長泉町をエリアとする『JAなんすん』

この広い管内で柑橘栽培を長年続けてきた歴史あるみかんの産地、
沼津市西浦『西浦柑橘共同選果場』を訪れました。

〈西浦柑橘共同選果場〉

西浦みかんの歴史はとても古く、約450年前江戸時代に年貢米の代わりとして
扱われていたという記録が残っています。

現在、沼津市静浦地区・内浦地区・西浦地区で約400件のみかん生産者が、
主な品種として『寿太郎みかん』『青島みかん』を栽培。

7月のハウスみかん・9月頃の極早生など、長い期間みかんを楽しむことができる産地です。

これまで訪れたみかん産地で主に栽培されていたのは「青島みかん」でした。
しかし、「JAなんすん」管内では「寿太郎みかん」が最も多く栽培・収穫されています。

「寿太郎みかん」とは、一体どんなみかんなのでしょうか。


〈寿太郎みかん発祥の地〉

昭和30年代から40年代は、「みかんは作れば売れる」時代でしたが、
収穫量が飽和状態となり、昭和47年にみかんの大暴落が起こりました。
これを機に、高品質のみかんを求められるようになり、
各みかん産地で生き残りをかけて特長のあるみかん作りが模索されました。

こうして土地に適した新たな品種の特定が課題となっていた昭和50年、
山田寿太郎さんが栽培していた「青島みかん」の木から、突然変異した枝がみつかりました。

この枝の観察を続けたところ、「青島みかん」よりも小ぶりで糖度が高く、
貯蔵性に優れているみかんができることが確認されました。

昭和59年に「寿太郎温州」として品種登録。
2015年2月には、『寿太郎みかん30周年記念式典』が執り行われました。
貯蔵出荷主体の西浦地区に合った品種の発見により、
「寿太郎みかん」は「JAなんすん」の顔となるブランドみかんとなりました。

適正な貯蔵管理が行われ、高品質なみかんを出荷する静岡県は
「貯蔵みかん」の産地と言われています。

「JAなんすん」管内では『冷風貯蔵技術』の導入により、
快適な環境でみかんを熟成し、高品質の状態で長期間の維持が可能になりました。
それでは、「冷風貯蔵技術」を導入した貯蔵庫についてご紹介していきましょう。

〈西浦柑橘共選場運営委員長 兼 西浦柑橘出荷部会部会長 高島敬司さん〉

高島さんのお宅では代々みかん栽培をされてきました。
共選場の運営・柑橘出荷部会をまとめるリーダーとして西浦みかんを支える高島さん。
西浦みかんのこれからを見据えて、ご自分の畑で新しい品種栽培にチャレンジしたり、
早くから「冷風貯蔵庫」を導入するなど、常に西浦みかんのジャンプアップを目指しています。

高島さんの所有する貯蔵庫を見せていただきました。
 
〈従来の差し棚式貯蔵庫〉       〈広い棚幅は海が近い西浦の工夫〉

12月中に収穫される「青島みかん」と「寿太郎みかん」。
収穫後、そのままたべても充分美味しいのですが、
予措(よそ)をした後、貯蔵することで風味が増し、酸味が抜けて味がまろやかになります。

土壁造り・天窓・土間・北向きの空気口など先人の多くの知恵が取り込まれた『差し棚式貯蔵庫』
長期間貯蔵した「寿太郎みかん」は、『寿太郎プレミアム』として出荷されます。

12月から「青島みかん」、2月から「寿太郎みかん」の出荷が始まりますが、
「寿太郎プレミアム」を出荷する3月中下旬になると貯蔵庫内の温度が上昇し、
品質を落としてしまうケースが出てきます。

そこで、平成20年に導入されたのが「冷風貯蔵庫」です。

※予措とは・・・果実を輸送や貯蔵する際に、品質や鮮度を保つために予め行う処置のこと。
収獲したみかんは水分を多く含んでいるため、そのままでは日持ちがしない。
貯蔵する前に風通しの良い暗所に置き、1、2週間かけて水分を蒸発させ、
果皮がしなやかになったところで貯蔵。

〈冷風貯蔵庫〉

『JA静岡経済連』からの指導に基づいた技術・設備を利用した「冷風貯蔵庫」は、
外気温に関係なく、庫内の温度と湿度を一定に保つことができ、
これまでの課題であった庫内の隅々まで均等に風を通すことが可能になりました。

「冷風貯蔵庫」の導入により、「寿太郎プレミアム」よりも更に長く貯蔵が可能。
内容も外観も良く、『寿太郎プレミアムゴールド』として3月下旬から4月上旬まで出荷されます。

「導入してすぐにうまくいったわけではないんですよ。
木箱で貯蔵してみたり、うちみたいにコンテナで貯蔵してみたり、
冷やし過ぎも良くないし、みかんを詰め過ぎてもいけない。本当に最初は試行錯誤でした。
風通しを良くするために、コンテナとコンテナの間に少し隙間を空けて置くようにしています。
あと、糖度が高く果皮がしっかりしたみかんが腐敗が少なく貯蔵に向くので、
貯蔵を見据えたみかん作りと、貯蔵向きのみかんを選果する目が求められますね。」
と、高島さんがお話してくれました。
 

〈コンピュータにより管理〉        〈空気循環を自動的に管理〉

品質維持のため、庫内の温度は8度湿度は80%から85%で貯蔵することが
みかんにストレスを与えない快適な環境と言われています。

コンピュータで管理することで、安定した品質維持と腐敗したみかんを取り除く点検の手間も減ります。

こうして、生産者の負担が減るうえ、他産地の出荷が終盤になった頃に出荷できることが
ブランドとして付加価値にもなります。
 
〈西浦みかんはどこへ出荷されるのでしょうか〉

西浦みかんは、静岡県内の12市場の他に京浜地方など首都圏へ出荷されます。
表年でしたが、9月以降の気温が高かったことと、雨が多かったことで出荷量は少なめ。
しかし、酸味が少なく上品な味に仕上がっています。

「長い期間に渡り、リレー販売を行っている温州みかんの産地です。
落語に例えると前座の極早生から真打の寿太郎みかんまで品揃えが豊富で、
品質も味も自信をもってオススメします!ぜひ西浦みかんをお試しください。」
生産者を代表して、高島さんから皆さんにメッセージをいただきました。

〈JAなんすん南部営農経済センター 武(たけ)さん(写真左)、センター長 日吉さん(写真右)〉

生産者から相談を受けたり営農指導等のサポートをする「JAなんすん」。

2010年から西浦みかんの収獲と出荷の手伝いをする『援農ボランティア』の募集をスタートしたり、
みかん畑の山道を歩き、西浦みかんの産地の景色を楽しむ『西浦みかん畑ウォーキング
「寿太郎みかん」の加工品の販売・試食やみかんの種類名前当てクイズ・選果場見学などを行う
『みかんの花香り体験』を開催するなど様々な方法で産地を盛り上げています。

もちろん一般の方もご参加いただけますので、お気軽にご参加ください!




【JAなんすん】
HP:http://nansun.ja-shizuoka.or.jp

【西浦柑橘共同選果場】
所在地:静岡県沼津市西浦平沢6-4
TEL:055-942-2068
営業時間:(平日)8:30~17:00
※土日の営業についてはお問い合わせください。


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静岡県静岡市駿河区曲金3-8-1
TEL.054-284-9912
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